フリーター、家を買う。

祝ドラマ化！！
三ヶ月ほどで会社を辞めた武誠治は、以後再就職も出来ずにだらだらとフリーター生活を送っていたが、ある日母がうつ病になってしまい、このままではいけないとようやく考え始める。
当面の目標として、まず就職することと100万円を貯めることを決め、誠治は家族のために一念発起し、バイトに就職活動に母の看病にと奔走する！
この本では最初と最後で誠治に対する感情が逆転します。就職するために自分なりに一生懸命頑張っても社会の目は冷たく厳しいが、精一杯頑張っていればどこかで報われる。そんなことをひしひしと感じました。
最後の方は良い子になりすぎているような気もしないでもないけど、恋も頑張れ主人公！と思わず応援したくなってしまう。立派な社会人になってくれてうれしいなーと我が子を見守る気持ちで微笑ましくなります。
かなりリアルに描写されるお母さんの鬱や主人公が苦しむ就職難など重いテーマを含んでいますが、そこはもちろん独特の有川口調で面白く読めますよ！そして、こんな時代だからこそ読まれるべき本だと思います。
紹介者：フジカワ

フリーター、家を買う。