深夜特急 

やまがきです。沢木耕太郎深夜特急1〜6を購入したので順番に読んでいます。
とりあえず1香港・マカオ編を読んだので紹介。
今でこそアジアを旅する長期旅行者なんて珍しくないけど1970年代にこれをやった筆者ってすごいというかなんというか。この本はバックパッカーのバイブルらしいです。読めばよくわかります。放浪願望や逃避願望がある人はふらふら〜っと行っちゃうんだろうな。

深夜特急1?香港・マカオ? (新潮文庫)

深夜特急1?香港・マカオ? (新潮文庫)

何といっても土地の中毒性が行間のそこかしこから立ち上ってきて誘うのです。
わかりやすい魅力じゃなくて、昨日も明日も同じように回っていていつまでも次の日が来ないというか、とにかくその土地から抜け出せなくなるような何かがあるんでしょう。立ち寄るだけだったはずの香港とマカオに何をするでもなく半年もいついてしまうのだからその恐ろしさたるや。
だけど気づいたら私も香港の繁華街にぽつんと立っているかもしれない。このあるある感がやばい。 やばいので一緒に放浪している気分になってひとまず満足したつもりにならないといけないのです。

マカオで大中(賭博のひとつ)に嵌る姿は印象的。

デリーからロンドンまでシルクロードを乗り合いバスで行くってだけでも「馬鹿だなぁ」なのに(大体ちゃんと乗り継いでいけるのか?)、まだインドどころか東アジアなんですけど。しかも2巻はマレーシア・シンガポールって寄り道もいいところ。
けど遠距離恋愛の彼女がいるなんて設定もないので気持ちよく一緒に放浪できます。心配は懐具合だけど、まあ何とかなるんだろう。