『美女と竹林』

こんばんは。オクダです。
学読班関係者のみなさんにはわかると思いますが、最近森見登美彦氏を再認識する出来事があったので、フジカワさんにススメられて読んでみました。世にも珍しい「竹林エッセイ」です。主人公=作者の登美彦氏が自分と竹林との関係を徒然、途中で妄想を爆発させながら本当に徒然語っていきます。
森見さんの筆致と世界観が余すところなく発揮されている作品だと思いました。彼の言う妄想の極みというか、正しい妄想の仕方の指南本とでもいうのでしょうか、登美彦氏の頭の迷宮にお邪魔させてもらっている気分になります。彼の大学時代、デビュー、小説家としての生活も分かって、一石二鳥です。「登美彦氏かわいい!」と感じること請け合いです。ただもっと別な言い方をすれば、阿呆小説とも読めます。現代世界で妄想を爆発させればこんな感じになるのではないかな。
男性読者の方も恥ずかしがってないで是非モリミーを読むといいよ!作者さん本人をよく知っているとエッセイはもっと楽しくなりますしね。

美女と竹林 (光文社文庫)

美女と竹林 (光文社文庫)