『1984年』

村上春樹の「1Q84」ではなく、ジョージ・オーウェルの書いた「1984」という作品なので間違えないように。舞台は一党独裁が進んで、社会主義化の道をたどった別の未来のイギリスである。読み始めてすぐ、共産主義ならではの情報を統制され、抑圧された生活に嫌悪感を覚えるかもしれない。主人公であるウィンストンは、そんな生活に不満を持っていて同じ志を持つ女性、ジュリアとともに反政府運動に走っていく。この作品は社会の仕組みそのものを痛烈に批判した作品であり、資本、社会主義にかかわらずどんな政治体制にも潜む悪を暴いている。今の社会体制に疑問をいだいている人にぜひとも読んでもらいたいと思う。
(紹介者:フクイ)

一九八四年[新訳版] (ハヤカワepi文庫)

一九八四年[新訳版] (ハヤカワepi文庫)

長らく更新してきました『新入生の本棚に並べたい本』のレビューも残すところあと1つです…!
さて最後は何の本なのか…お楽しみに☆