終戦のローレライ

 「友達の本棚に並べたい本」ということで、私がミリタリー小説を読むきっかけになった本を。
第二次世界大戦末期、日本がドイツから入手した潜水艦伊507に乗艦した主人公。その潜水艦には元々、戦争の形態を根本から変えてしまうという秘密兵器「ローレライ」が搭載されていた。主人公達は日本近海に投棄されていた「ローレライ」を回収するという任務を与えられる。そして、その秘密兵器を日本の終戦工作に使おうとする陰謀が、密かに進行していた。
 文庫本で4冊という大作ですが、1巻を読み終える頃には止まらなくなってしまうと思います。この作品の魅力は何と言っても熱い戦闘シーン、様々な思いを持つ乗員たちが織りなす人間ドラマです。また、戦争や国家とは何かというテーマについての問題提起もあり、考えさせられますがそれでも高いエンターテイメント性を失わず、楽しめると思います。文章量が多いですがしり込みしないで是非!
(紹介者:イマイ)

終戦のローレライ(1) (講談社文庫)

終戦のローレライ(1) (講談社文庫)