浅田次郎の代表作にして近代中国を取り扱った作品としては屈指の名作。清朝末期の動乱を二人の主人公を軸として見事に描いています。

 宦官となって権力を手中に収めていく貧民の子と、科挙を一番の成績で合格するも失意のうちに中国を去る男の意地と誇り。西太后(母)と光緒帝(子)の絆と駆け引き。激動する海外情勢と、それに対応するべく苦悶する中華帝国。などなど見所満載です。

蒼穹の昴(1) (講談社文庫)

蒼穹の昴(1) (講談社文庫)