勇将ジェラールの回想by澤田

 一言で言ってしまえば、この本の内容は爺さんが若かりし頃の活躍を懐かしんで長々と話しているものです。なので、随所に自慢が織り込まれており、また、老人の昔話なので眠いです。

 で、内容はといえば、ナポレオンに信を置かれた軽騎兵の様々な武勇譚が収められています。彼がナポレオンとどう知り合い、どのようにしてその困難な任務をこなしていったかが語られます。19世紀という騎士道の終末期を舞台としていますが、なかなか時代考証に力を入れているので現実味があります。小説は「感動」より「感心」だと思う人にはお勧めです。

 ところでこの著者は有名な人です。彼の他の著書と比較して読むのも良いかもしれません。